東京医科大学八王子医療センター 脳神経外科 | 病院長 池田 幸穂

科長 神保 洋之

科長 神保 洋之

先進医療と地域医療の共存の実現にむけて

 八王子医療センターは、南多摩地区の中核病院として、地域密着型医療の実践と大学病院ならではの先進医療を患者さまにご提供しています。こうしたなか脳神経外科は、1980年に当医療センター開設以来、一般診療ならびに救急医療の役割を担ってきました。また、医療センターが第3次救命施設に指定されていることから、24時間365日救急患者の受け入れが可能な体制で、年間約450例の入院患者、350例の手術症例を取り扱っています。さらに2012年6月1日より、日本てんかん学会専門医指導医によるてんかん外科治療が開始されるなど、より幅広い診療分野において、患者さまの『quality of life』の実現に努めています。

多様化する脳神経外科診療の分化と統合をめざして

 脳神経外科医療は、絶えず進化と深化をたどっており、ともすれば専門性に特化した特殊な先進医療が優先される傾向にあります。しかしながら、ここ八王子医療センターの歴史的・立地的な状況を勘案すれば、脳神経外科全般にわたる守備範囲が必要となります。
 現在は、非常勤の医師も含めて8名(全員が脳神経外科学会専門医・脳卒中学会専門医であり、さらに脊髄外科専門医2名、脳血管内治療専門医1名、神経内視鏡認定医2名、てんかん学会専門医指導医1名)体制で、専門性を重視しながらそれぞれの視点や意見を抽出し、多様化する脳神経外科診療の分化と統合をめざして、患者さまにバランスの良い医療をご提供すべく日々努力しています。

科長 神保 洋之

患者さまが安心できる診療環境こそが病と闘う源となる

 患者さまを苦しめている病気の本質は多様性をもっています。それに対する最良の技術的アプローチは、あらゆる問題点を抽出し、患者さまに総合的に還元することに他なりません。
 その一方で、病院自体の環境も、患者さまが病と対峙する過程において見逃せない大事な要素となります。看護師、技師をはじめとしたメディカルスタッフが協力的で、医師たちがとても活き活きと働いており自分のスキルを100%発揮できる環境にあります。患者さまにとって、これに勝る安心はありません。
 また、病気がさまざまな診療科にまたがる場合もあり、そうしたときは主科と併診する科の間でのコミュニケーションが非常にとりやすく、1人の患者さんを多くの視点から診て協力し合えるフットワークの良さも八王子医療センターの大きな特徴です。

科長 神保 洋之